死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


『永久的にそこから出られませんが、よろしいんですか?』


アナウンスの問いかけに、私たちは顔を見合わせた。


「2人でそう決めた」


『家族とも2度と会えませんが、よろしいんですか?』


「私たちで決めたから」


『年を取ることもなく、死ぬこともでき──』


「うっせーんだよ!もう決めたって言ってるだろ!」


祐希が怒鳴ると、アナウンスの声が絶句したのがわかった。


それがなんだか可笑しくて、2人で笑う。


『わ、わかりました。それではこれにて死りとりゲーム終了とさせて頂きます!』


プツっと、マイクが切れた音がした。


これで完全に、2人だけの世界となる。


泣いても叫んでも出られない。


「後悔してないか?」


「うん、してない」


「ちゃんと守らなくて、ごめんな」


「ううん、祐くんは最後まで私のこと守ってくれたよ」


「祐美…」


祐希に抱き寄せられる。


「これからずっと一緒だ」


「うん…」


「祐美、好きだよ」


私の頬を包み込んだ祐希が、ゆっくりと近づいてくる。


さっきはキスできなかった。


もう邪魔するものはいないから__私も安心して唇を受け入れ…。


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