死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
【音楽室】
「あった!」
私は【ギター】に飛びついた。
『クリアです!』
これで全員がクリアした。
『おめでとうございます!しりとりゲーム第1回目クリアです!』
「やったー!」
抱き合う愛海と良一。
ガッツポーズの圭子と、渋い顔のままの村井先生。
たかだかしりとりなのに、私もなんだか嬉しくて__。
「やったな」
変わってしまったはずの祐希が、笑顔で私に言った。
「うん!」
私も笑顔を返す。
『それでは3000ポイント差し上げます!次回は【た】から始まります。お疲れ様でした!』
ぷつり。
放送が切れた。
その瞬間、足元がグラリと揺れて__。
「えっ!?」
どうすることもできずに、その場にかがみ込むと次第に教室が霞んでいき…。
気がついたら、机に額をぶつけるところだった。
ふと周りを見ると、クラスメイトが退屈そうに授業を聞いている。
戻ってきたんだ。
離れた席の圭子が肩で大きく息をはいたのが見えた。
愛海にいたっては「ポイントゲット」と、喜んでいる。
不思議なゲームだけど__私もひとつだけ嬉しかった。
祐くんと、少しでも幼なじみに戻れた気がしたから。