死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「あのっ、幼なじみで…」
「えっ、マジで!?なんかスゴい!幼なじみとか憧れるんですけどー!」
「俺も初耳なんですけどー!」
カップルがはやし立てるので、自然とテーブルがうるさくなる。
俯く私とは裏腹に、祐希は怖い顔をしてどこかを睨みつけていて…。
「じぁ、小さい頃に一緒にお風呂に入ったりとか?」
「うん、あんまりよく憶えてないけど」
「成長した2人が偶然に再会してからの恋!ドラマみたいじゃない?」
「もう、声が大きいって」
「2人とも付き合っちゃえばー!?」
「愛海、ちょっと静かに__」
私がそこまで言った時、いきなり祐希が勢いよく立ち上がった。
「さっきからなに見てんだよ!」と。
一瞬、静まり返る店内。
でも私が振り返った先にいた柄の悪いヤンキーが、椅子を倒して一斉に立ち上がる。
「ちょっと顔、貸せや」
金髪の男が顎をしゃくり、静かに祐希がテーブルを離れた。
どう見ても相手は高校生だし、しかも4人もいる。
「えっ、やめなよ!」
咄嗟に前を通り過ぎた祐希の袖を掴んだ。
祐希は驚いたように私を見たけど、鼻でフッと笑うと、私の手を軽く掴んで引き離した。
「__心配するな」