死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
『それではしりとりゲームを始めましょう!』
アナウンスが校内に響き渡る。
姿の見えない、声が。
「もういい!俺はこんなお遊びに付き合う暇はないんだ!」
先生は、スピーカーに向かって怒鳴り始めた。
どうやら、ゲームの主催者に訴えているようだ。
『はじめは【た】から始まる言葉です!』
しかし、アナウンスは聞こえていないのか、完全に無視してゲームを進行する。
「俺は参加しないからな!」
先生のストライキ宣言にカブさるように『よーいスタート!』とゲームが始まった。
1番は愛海だけど、先生のせいでおかしな空気になっている。
「お前たちのせいだ!」とか「忙しいのに!」とぶつくさ言う中、それでも愛海はカバンから何かを取り出した。
「たまごー!」
『クリアです!』
秒でクリアだ。
「おい、もうやめろ!お前たちが続けるから終わらないんだ!」
先生が、2番手の良一に詰め寄る。
確かに言う通りかもしれない。
誰かが失格になれば、ゲームそのものが終わる可能性があるし、みんな失格になればゲームは成り立たない。
「もう失格しろ!」
良一にそう命令する。