死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「祐美、ちょっと付き合って!」
放課後、愛海に強引に腕を掴まれて教室を出た。
「えっ、どこにいくの?」
「話つけに行くの!」
そう言って廊下をぐんぐん進んでいく。
凄い剣幕で向かった踊り場に、古城怜華が佇(たたず)んでいた。
ただ立っているだけなのに、凛として絵になる。
でも「話ってなぁに?」と、にっこり笑う怜華の目だけは決して笑っていない。
「あんた、人の彼氏に手を出すなんていい根性してんじゃない!」
「彼氏ってまさか、良一くんのこと?」
「気安く名前を呼ぶなよ!」
今にも食ってかかろうとする愛海を、私は食い止める。
「でも古城さん、愛海たちが付き合ってるのは知ってたでしょ?クラス公認なんだから」
冷静に話し合おうと私が間に入ったけど__。
「私は公認した覚えはないし、恋愛は自由でしょ?」
「良一は愛海の彼氏なの!」
「自分のことを名前で呼ぶような女、良一くんには相応しくないわ」
「お前、一回殺してやろうか!」
完全に頭に血が上っている愛海が、私の制止を振り切って、怜華を突き飛ばした。
「いたっ!」
怜華が床に倒れ込む。
「おい!なにすんだよ!」