死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
良一が駆け寄ってきた__倒れている怜華のほうに。
「ちょっと!そんな女を助けるわけ!?」
「愛海、突き飛ばしたじゃねーかよ!」
「そ、それはそいつが生意気なこと言うから!そもそも人の彼氏に__」
「そういうところだよ!」
良一が声を荒げた。
いつもは愛海の尻に敷かれている良一が、大きな声で遮ったんだ。
これには愛海も驚いている。
「すぐに怒るし、人の話聞かないし、機嫌が悪くなると元に戻らねーし!」
「…良一」
「今回のことだって、勘違いだって何度も言ってんのに、俺の話なんか聞こうともしない。そもそも俺のこと信じてねーんだろ!?」
これまでの鬱憤を晴らすかのごとく、良一が愛海を責め立てる。
優しく怜華を引き起こしながら。
「そ、その女の方がいいわけ!?」
「だからそういうことじゃないんだよ!」
「どういうことよ!ちゃんと説明しなさいよ!」
「もういい」
良一が背を向ける。
「えっ、良一?ちょっと…」
「古城とのことは誤解だったけど、誤解が本当になるかもな」
「な、なによそれ!」
「行こう」
良一が怜華の手を引いて行ってしまう。
最悪の結果だ。
私はどうすることもできずに、2人の背中を見送った。