死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「もうウンザリなんだよ!」
本当にウンザリしたような声で、良一が叫んだ。
「それ、本気?」
「あぁ、本気だ」
「それで古城怜華と付き合うわけ?」
「そんなこともう関係ないだろ」
冷たく吐き捨てた良一は、もう愛海のほうを見てしなかった。
決定的にできた、2人の溝(みぞ)。
「そうだね、もう関係ないよね」
あえて明るい声で吹っ切れたように言う愛海は、下唇を噛んでいる。
「愛海、今はしりとりしないと。早く【け】から始まるもの──」
「ねぇ、祐希くん」
心配する私をシカトし、愛海は祐希に声を掛ける。
ん?という表情をする祐希。
「タバコ、一本くれない?」
「タバコ?そんなもん吸ってる場合じゃないだろ?」
私もそう思うけど、愛海はどこか余裕だ。
もしかして、もう【け】からつくものを思いついてるのかもしれない。
「お願い。このザワついた心を落ち着けたいの」
そう頼み込む愛海に、祐希がタバコを一本分けてやった。
口にくわえた先に、ライターで火をつける。
慣れた感じでタバコを吸い込み、そして吐き出した。
最後まで目一杯に吐くと、もったいぶって言ったんだ。
「け・む・り」
『クリアです!』