死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


明かりが消えた。


また、教室が闇に包まれる。


「あ、あいつが…来る」


鎌を持った恐ろしい『死り神』が殺しにやってくる!


「く、来るならこい!」


良一が叫ぶ。


少し震えてはいるけど、戦う気でいる。


でも、あんな武器を持った奴に勝てるわけ__。


その時、明かりがついた。


私の目の前に、瞳孔を開いた良一が鼻息を荒くして今にも飛びかかろと、死り神を待ち構えていた。


けれど…仮面をつけた死り神は、その良一の真後ろで鎌を振り上げる。


や、やられる!


私が思わず目をつぶった瞬間、死り神が吹っ飛んでいった。


えっ──!?


「良一!逃げろ!」


祐希だ。


祐希が死り神に突進していったんだ!


しかしすぐに立ち上がった死り神が、良一に向かって鎌を振り上げる__。


「こてーっ!」


空気を引き裂くような大声で、圭子が死り神の手にホウキの持ち手を振り下ろした。


「があっ!」


死り神が呻き声を上げ、鎌を落とす。


えっ、今、普通に声を上げた?死り神は人間なの?


祐希のタックルも圭子のコテも効いているようで、その場にへたり込んでいる。


もしかしたら、倒せる!?





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