死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


「早く逃げろ!」


なんとか死り神を押さえつけている祐希が叫ぶ。


「そのままおさえて!」


そう言って圭子が、ホウキを高々と振り上げた。


面だ。


死り神の頭に、面をたたき込むつもりだ。


うまくいけば、死り神に殺されなくてもすむ!


「めーんっ!」


「ぐっ!」


死り神が間一髪、圭子の面をよけた。でもホウキは肩を強打する。


グラっと体が揺れた死り神はでも、床に落ちていた鎌を拾って__。


しゅっ。


__投げた。


目にも止まらない速さで、鎌の刃先が深々と食い込む。


良一の胸に…。


「良一!おい!」


祐希が駆け寄ってくる。


圭子はなおも死り神に面を打ち下ろす。


それを死り神はよけ、私の前を横切っていく。


教室から走り去っていく死り神。


それを追いかける圭子。


「良一!」と名を呼び続ける祐希。


返事をしない良一。


動かない良一。


鎌が突き刺さっている良一。


一歩も動けない私。


そんな私たちを、冷めた目で見たいる愛海。


「愛海、なんで…?」


かすれた声しか出ない。


愛海、なんでよ?


なんで、笑ってるの?



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