死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-


えっ、さる!?


愛海が勝ち誇った顔で、鞄についた猿のキーホルダーを握りしめている。


『クリアです!』


「うそっ…」


ボソっと吐き捨てた圭子。


『サプリ!』と言いそうになった時、愛海はハッとしたあと、サプリから猿に持ち替えたんだ。


圭子が薄っすら笑っていたから。


「バレバレなんだよねー」


「ほんとムカつく!」


「なに怒ってんの?愛海はフツーにしりとりしてるだけだもん」


確かにそうかもしれない。


「圭子、早く探したほうがいい」


だって…【る】だ。


しりとりにとって【る】は1番、厄介だから。


「分かった。あんたは後でしばき倒すから」


圭子が真っ直ぐに愛海を指差す。


「ちゃんと現実の世界に帰れたらね?」


「黙れ!」


一喝しつつ、圭子は教室内を探し始めた。


「る?ルビーもないし、ルーレットもない」


「頑張って!」


「ルーマニア、ルービックキューブ!ルービックキューブ…ないよね?そんな部活ないし」


「圭子、落ち着いて!」


そう励ます私も、なにも思いつかない。


【る】から始まる、学校内にあるもの…?


なにも見つからない!


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