死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
残り時間はあと【02:31】だ。
圭子は一旦、教室から飛び出して職員室と体育館に入る。
剣道部の部室に飛び込み、その中で探し回ったけど何も見つからず、また教室に戻ってきていた。
「やばい、見つからない」
「まだ諦めないで!」
「でも探すだけムダだって」
そう言って、力なく椅子に座る圭子。
「ちょっと、諦めたら終わりだよ!?あいつがっ…死り神が殺しに来る!」
「ちょっと祐美、静かにして」
迷惑そうな顔で口にすると、目を閉じた。
「何してるの!もう時間がないって!」
「分かってる」
「それなら見つけないと!諦めちゃダメだよ!」
懸命に訴える私を「祐美、いいから」と、祐希に止められた。
「なにがいいのよ!ここで諦めたら終わりだよ!」
「だから諦めてないんだって」
「えっ、でも椅子に座ってるだけじゃない!もうあと1分で失格になる!」
「だから、それでいいんだ」
「なにワケの分からないこと…早く探して!まだ間に合うって!」
「祐美、私は諦めてないから」
静かに圭子が立ち上がる。
その目は、決して諦めたものの目ではなかった。
『タイムオーバーです!』