死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
死り神の頭に、深々と鎌が突き刺さっている。
刺したのは私じゃない。
圭子の顔に振り下ろされる寸前、祐希が私の手から鎌を奪い取ると、そのままの勢いで脳天に__。
「大丈夫か?」
倒れた死り神の下敷きとなっている圭子を、祐希が引っ張り起こす。
「あ、ありがとう。助かった」
「いや、でも凄い力だ。体の大きさからは考えられない」
「それにこいつ、剣道の有段者だよ。それもかなり手練れてる」
圭子が立ち上がり、倒れて動かなくなった死り神を見下ろす。
同じ剣道をしているからか、それが分かるのだろう。
「正体を確かめる」
そう言って膝をついた祐希が、死り神の仮面に手をかける。
それを見ていた私は、怖くてその場から動けなかった。
一体、誰なの?
倒せたっていうことは、人間なの?
祐希が、静かに仮面を引き剥がす。
「えっ!?」という声を上げたのは、圭子だった。
目を見開いて、絶句している。
「…うそだろ?」
祐希も驚いた様子で、固まってしまった。
2人とも同じリアクションということは、知っている人なの?
ようやく足が動いたその時、床がグラリと揺れる。
あっ、元の世界に戻る…。