死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
いきなり莉新が倒れたらしい。
それまでは普通にクラスメイトと喋っていたのに、急に頭から血を流したという。
なにかを頭で刺されたが、誰も何も見ていない。
それもそうだ。
刺されたのは、異空間だから__。
すぐに学校は閉鎖された。
「ちょっと待ちなよ!」
圭子が駆けていき、校門から出ようとしていた愛海の腕を掴む。
「なーに?」
「なに何も無かったような顔してんの?あんたのせいで莉新が──」
「刺したの愛海じゃないもん」
「でも、あんたのせいで!」
「愛海、いいパス出したじゃん!【り】で終わらなかったでしょ?」
「それは…」
圭子の勢いが弱まった。
愛海の言う通りだと言われれば、そうかもしれない。
どの言葉で終わらせないといけない!なんてルールはない。
しかも同じ言葉で難しい【り】でバトンを渡したわけでもない。
「答えられなかったのは自分でしょ?自分が失敗したから、莉新が死んだんだよ」
「私のせいだっていうの!?」
「まぁ、トドメを刺したのは祐希くんだけどね」
名指しされた祐希も、肩を落として元気がない。
「でもいいじゃん!」
パンっ!と手を叩いて、明るい声で愛海が言う。
「死り神を殺せばいいんだから!」