死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
「ほら!」
愛海がスマホの画面を突き出す。
「ポイントも増えてる。しりとりに失敗してもさ、またグサッと殺っちゃえばオッケーだよ」
「で、でも、殺しちゃうんだよ?」
どうして我慢ができず、口を挟んだ。
「祐美、ボケっと突っ立ってるだけで、何もしてないじゃん」
「そ、それでも、誰かが殺せばまた誰かが死ぬんだよ?」
「それじゃ、死り神にそのまま殺されるわけ?」
意味ありげに圭子に視線を送る。
愛海の言うことが本当なら、今頃ここに圭子はいない。
莉新の代わりに、圭子が顔から血を流して死んでいただろう。
私だって矛盾しているのはよく分かっている。
「1番は、しりとりをクリアすることだ」
それまで黙っていた祐希が、冷静に言った。
「しりとりをクリアしてポイントを貯める。そして退会するしかない」
「…そうだね」
私と圭子は同時に賛同した。
まだ逃げ道はある。
誰も傷つかず、傷つけずにすむ、明るい道が。
「でも、失敗したらどーすんの?みすみす死り神に殺される?」
薄っすら微笑む愛海。
「それとも、また祐希が死り神を殺してくれる?」