死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-
『それでは、死りとりゲームを始めましょう!』
いつもの教室、いつもの異空間、いつものアナウンス。
「ちょっと待ってくれ!」
祐希が突然、進行を遮った。
「死り神はどうやって決まるんだ?」
『それはお答えできません!』
「どうして莉新が死り神だった?」
『それもお答えできません!』
アナウンスは平坦な声で、祐希の質問を払い除ける。
「別にいいじゃん!クリアすればいいんだからさ!」
愛海が毛先を指でクルクルしながら言った。
「みんなで仲良く協力しようよー!」
「あんたが輪を乱してんでしょ!あんたさえ居なかったらいくらでもクリアできるわよ!」
「ふ〜ん、まだ愛海にそういう態度するんだ?」
「はぁー!?」
「ちょっと2人ともやめてよ!」
私は2人の間に割って入る。
「愛海もみんなを困らせるようなことしない!圭子も言い方に気をつける!皆んなで協力して、退会するまでクリアするの!」
大きな声で言い放つと、2人ともおとなしくなった。
「分かったわよー」
ようやく愛海にも、私の思いが届いたようだ。
『それでは【み】から始めたいと思います!よーいスタート!』