無名ファイル1
「百合ネェが殴ったら最悪の場合、
この世に戻ってこれなくなるよ!!」
「うふっ…やだぁ、取り乱しちゃった★
別に私が手を下さなくても魅香は、
充分腕っぷし強いじゃないのぉ~!!」
自分で殺りなさいよぉ!と言いながら、
バシバシ私の背中を叩く百合ネェ。
相変わらず豪快だなぁ…だけど、
クッキーは甘くて優しい味。
「んぶっ…え!?これ辛ッ!!」
「あぁ、それはハバネロクッキー♪」
私達は穏やかな時間を過ごした…?
「いや、合成着色料ちゃうんかい!」
「馬鹿ね、無添加よ!!」
百合ネェのおかげで気持ちの整理が、
すんなりできた気がする…。
「うん、さっきよりは良い顔ね!!
青春は人生のほんの一瞬よ…大切に。
私みたいに人生を棒に振らないで。
道を外れそうになったら呼んで頂戴、
ブン殴ってでも止めてあげるわ♡」
百合ネェの拳からミシッと音がする。
説得力の化身か…命は大事にしよう。
「話聞いてくれてありがとう、
殴られないように日々を生きるね」
「うふっ、いつでも手は貸すわ★
じゃあ、そろそろお暇するわね!」
「うん、ありがとう」
本当に…ありがとう。