無名ファイル1

「百合ネェが殴ったら最悪の場合、
この世に戻ってこれなくなるよ!!」

「うふっ…やだぁ、取り乱しちゃった★
別に私が手を下さなくても魅香は、
充分腕っぷし強いじゃないのぉ~!!」

自分で殺りなさいよぉ!と言いながら、

バシバシ私の背中を叩く百合ネェ。

相変わらず豪快だなぁ…だけど、

クッキーは甘くて優しい味。

「んぶっ…え!?これ辛ッ!!」

「あぁ、それはハバネロクッキー♪」

私達は穏やかな時間を過ごした…?

「いや、合成着色料ちゃうんかい!」

「馬鹿ね、無添加よ!!」

百合ネェのおかげで気持ちの整理が、

すんなりできた気がする…。

「うん、さっきよりは良い顔ね!!
青春は人生のほんの一瞬よ…大切に。
私みたいに人生を棒に振らないで。
道を外れそうになったら呼んで頂戴、
ブン殴ってでも止めてあげるわ♡」

百合ネェの拳からミシッと音がする。

説得力の化身か…命は大事にしよう。

「話聞いてくれてありがとう、
殴られないように日々を生きるね」

「うふっ、いつでも手は貸すわ★
じゃあ、そろそろお暇するわね!」

「うん、ありがとう」

本当に…ありがとう。
< 116 / 200 >

この作品をシェア

pagetop