無名ファイル1

「やはり元旦の参拝者は多いんですね、
あの恰好で寒くありませんでしたか?」

リビングの炬燵でぬくぬくしながら、

華美ちゃんにお土産話をしていた。

「うーん、風が冷たかったよ~。
日差しは結構暖かい感じだった!」

…とはいえ、人が多かったことと、

私の運勢が凶で蛍が大吉って話で、

もう話し切ったかなって感じだけどね。

「魅香、みかん食べる?」

「食べる!あーングッ!!」

蛍…三切れは一口サイズでは無い!

あーんの規格外サイズに悶えつつ、

程よい甘さと果汁に目を見開いた。

「んんんっ…うまぁっ!!」

「田舎から送られてきたものなの、
私の実家が農園を営んでいるから。」

蛍のお母さんがみかんを剥きながら、

お穏やかに微笑む…あ”っ!!

余裕で三切れ頬張っていらっしゃる!!

アッ、なるほど一切れずつ食べるのは、

貧乏人の食べ方的な!?

「ん、この新アトラクション行きたい、
魅香はシューティングゲーム得意?」

「どうかな…?よくわからないけど、
凄く楽しそうだよね!!楽しみ♪」

今回の私はアトラクションよりも、

写真メインだからカメラを持って行く。
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