御曹司とのかりそめ婚約事情~一夜を共にしたら、溺愛が加速しました~
絵里さんは私の所属する部署の敏腕女編集長で三十歳。長い栗色の髪の毛をくるりと巻いて、くっきりとした二重に利発そうな目をしている美人さん。おまけにお洒落でブランド好きだけど嫌味な感じはなくて、社員からも信頼のある上司だ。去年結婚した旦那様はベリーヒルズビレッジの高級病院と称されているメディカルセンターの外科医をしている。
はぁぁ、私も絵里さんみたいなリア充に少しでもあやかりたい。
「この仕事はきっと今の春海ちゃんにぴったりだと思うわ。題して、ドキドキ婚活パーティー潜入取材! どう?」
「……へ?」
ニマニマしながら一人で盛り上がっている絵里さんに目が点になる。
「うん。ベリーヒルズビルディング内に会員制のラウンジがあるでしょ? 来週そこで行われる高収入者対象の婚活パーティーの取材に行って来て欲しいのよ。今度こそ本物の王子様が見つかるかも~。おまけにベリヒル族限定だし」
会員制のラウンジって、あの高級ラウンジ“Rozec”のことだよね?
Rozecは会員制のラウンジで、ソフトドリンク一杯で千円以上もするお高い店だ。
ベリヒル族……あぁ、なんか嫌な予感しかしない。
たった今、そのベリヒル族に罵声を浴びせたばかりだというのに。
はぁぁ、私も絵里さんみたいなリア充に少しでもあやかりたい。
「この仕事はきっと今の春海ちゃんにぴったりだと思うわ。題して、ドキドキ婚活パーティー潜入取材! どう?」
「……へ?」
ニマニマしながら一人で盛り上がっている絵里さんに目が点になる。
「うん。ベリーヒルズビルディング内に会員制のラウンジがあるでしょ? 来週そこで行われる高収入者対象の婚活パーティーの取材に行って来て欲しいのよ。今度こそ本物の王子様が見つかるかも~。おまけにベリヒル族限定だし」
会員制のラウンジって、あの高級ラウンジ“Rozec”のことだよね?
Rozecは会員制のラウンジで、ソフトドリンク一杯で千円以上もするお高い店だ。
ベリヒル族……あぁ、なんか嫌な予感しかしない。
たった今、そのベリヒル族に罵声を浴びせたばかりだというのに。