14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
広いベッドに寝かされているリラは、体が重くて起き上がれなかった。
ぼんやりしている視界に天井から吊るされている、オシャレなシャンデリアのような照明が目に入った。
カチャッとドアを開けて、誰かが入ってくるのを感じて、虚ろな目でリラは気配の方へ目を向けた。
「気がついたか? 」
入ってきたのは愛人だった。
ベットの枕元に、持ってきたお水と水差しを置いた愛人は、そっとベッドの端に腰かけた。
「熱計ったら、39度もあった。もしかして、今朝から体調良くなかったのか? 」
「いえ…」
「明日は休みだから熱下がるまで、休んでいろ」
「…そんな事…」
「病気の時は、誰かに頼ればいい。それに、こんなに高い熱だ。動かず寝ている方が良い」
「…ごめんなさい。ご迷惑をおかけして…」
枕元にあるコップを手に取り、水差しの水を入れた愛人。
「水、飲んでおけ。これ、レモン水だ。ビタミンも入っている」
愛人がそう言うと、ベッドが自動的に半身ゆっくり起こされた。
ちょっとびっくりした顔をしたリラ。
リラの胸元にタオルを敷いてくれて、コップの水を飲ませてくれた愛人。
素直にお水を飲んだリラは、お水の美味しさとレモンの新鮮な味になんとなくホッとさせられた。
ふと見ると、リラの額に汗がたくさん出ていた。
そして首元にも汗が滲んででいた。
「汗かいているな」
ベッドの下から、パジャマの変えを取り出した愛人。
「男物で悪いが、これに着替えろ」
「あ…はい…」
ブラウスのボタンに手をかけたリラだが、頭がボーっとして手が思うように動かなかった。
それを見かねた愛人は、黙ったままリラの服を脱がせて行った…。
驚いた目をしたリラだが、思うように動けなくて…
愛人に任せる事にした。
ベッドの床頭台の光だけの中、特に顔色も変えることなく愛人はリラの服を脱がせて、汗で濡れた体を拭いてパジャマを着せた。