14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
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しばらくして。
リラは熱がすっかり下がり、先にお風呂に入る事にした。
その間に夕食を作っている愛人と竜夜。
竜夜は嬉しそうにリラのお粥を作っていた。
そんな竜夜を見ていると、愛人は昔の自分を思いだし何となく嬉しい気持ちになれた。
こんな気持ちになれたのはどのくらいぶりだろう…。
なんとなく張り詰めていた気持ちが、すっと軽くなったのを感じた愛人。
食卓に夕食が並ぶ頃、リラがお風呂から出てきた。
可愛い部屋着のピンク色のワンピースを着たリラは、まだ子供っぽく可愛い感じがする。
「お姉ちゃん、よくあったまった? 」
まるでお母さんが子供に聞くようなことを聞いてくる竜夜に、リラはちょっと笑えてしまった。
「はい、しっかり温まってきました」
そう返事をしたリラ。
「良かった、じゃあこちらにどうぞ」
竜夜が椅子を引いてくれた。
「有難うございます」
素直に椅子に座ったリラに、おわんについだお粥を出してくれた竜夜。
「どうぞ食べて下さい。卵を沢山入れて作ってみました」
ニコッっと笑ってすすめてくれた竜夜。
「頂きます」
丁寧に手を合わせて、れんげで食べ始めるリラ。
ふんわりと卵の味がとても美味しくて、リラの表情もほころんだ。
「とっても美味しい…」
「本当? 良かった」
竜夜も椅子に座り、愛人も囲んで夕食を食べ始めた。
特に食事中は会話もなく食べているが、とても和んだ雰囲気で穏やかな夕食の時間が過ごせた。
食べ終わると、竜夜が食器を洗い始めた。
「竜夜君、手伝おうか? 」
「ううん、お姉ちゃん病気でしょう? ゆっくり休んで。また元気になったら、お願いするから」
楽しそうに食器を洗いながら言う竜夜。