14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
竜夜が洗いものをしている間に、愛人はお風呂に入った。
お風呂場にまで聞こえてくる、竜夜とリラの楽しいそうな話声に湯船につかりながら愛人は素直に喜びを関していた。
「大丈夫だ…あの2人なら上手くやれるな…」
スッと両手を天井にかざしてみる愛人。
ボヤっとぼやけてしまい霞む視界…
右目だけで見ると少し目を凝らすと見えるが、左目だけで見るとぼやけてしまい見えないくらいであった。
「…この目が闇になる前に…。幸せにしてあげないとな…」
フッと笑った愛人は、どこか悲しそうな目をしていた… …。
愛人がお風呂から出てくると、入れ替わりに竜夜がお風呂に入った。
グレーのスウェット姿の愛人は仕事の時より随分と若く見える。
シレっとした俺様だが、まだなんとなく甘えっこの子供のように見える。
「あの…」
リラが声をかけてきて、愛人は、ん? と振り向いた。
「あのですね。私、熱も下がり元気になりましたので。寝る場所、どこでもいいので、副社長はベッドで寝て下さい」
「俺の事は気にするな。どこで寝ても、構わない。女をソファーになんて、寝させられないからな」
「ソファーで寝るのですね? じゃあ、私もソファーで寝ますよ」
はぁ? と、事目を座らせて愛人はリラを見た。
リラはニコっと笑って愛人を見た。
その表情は竜夜とそっくりで、愛人はドキッとした。
リラはそっと、愛人の隣に座った。
「私達、契約と言っても結婚したのですよね? 」
「ああ、そうだが? 」
「でしたら、一緒に寝るのが当たり前だと思いますよ」
え? …
ちょっと赤くなった愛人だが、そんな顔を見られたくなくてフイッと顔を背けた。
「結婚して夫婦になったわけですから、別々に寝るなんて寂しくないですか? 」
「別に寂しいとは…」
「え? 私は寂しいですよ。こんな広い家で、まだ全然なれていない所で。一人で寝るなんて、寂しいです」
「何言っている! 昨夜は一人で寝ていただろう? 」