14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
「昨夜は高熱で、そんなこと考えられませんでしたから。それとも何ですか? 副社長は、私が一人で寂しくても、こんな広い家で心細くても。それでも平気って言うのですか? 」
「そ、そんなこと誰が言った! 」
「じゃあ、一緒に寝てくれますよね? 」
ギュッと、愛人の腕にしがみついてきたリラはちょっと上目遣いで愛人のを見た。
わぁ…こいつ、こんなキャラだったのか?
仕事では生真面目で大人しいのに。
そんな男誘惑する目つき、できたのか?
目と目を合わせるのが怖くて、愛人はちょっと目を泳がせていた。
「ちょっと、副社長。ちゃんと私を見て下さいよ。どこ見ているのですか? 」
「わ、分かった。…寝ればいいんだろう? 一緒に」
照れた目をして、リラを見た愛人。
「はい、そう来なくては夫婦ではありませんよ」
またニコっと笑うリラ。
そんなリラを見ると、素直に可愛いと愛人は思ってしまった。
「一緒に寝る。その代わり、俺にも条件がある」
「え? なんですか? 」
コホンと咳ばらいをして、シレっとした顔をした愛人。
「あのな、その…副社長って呼ぶな! ここは会社じゃない! それに、さっき約束しただろう? 家では名前で呼ぶと」
「ああ! そうでした。すっかり忘れていました。お風呂入って、のーんびりして竜夜君が作ってくれたお粥が美味しかったので」
てへっと笑うリラ。
「じゃあ、改めて。一緒に寝て下さい…愛人さん…」
腕にしがみつかれたまま、名前を呼ばれると、愛人の顔が真っ赤になった。
「あれれ? 愛人さん、顔赤くないですか? 」
「き、気のせいだ! 」
言いながらも頬を赤くしている愛人。
見かけによらず、意外に照屋なのかもしれない…。
夜も更けって。
愛人とリラは一緒に寝る事になった。
愛人は少し仕事をかたずけてから寝ると言い、リラは先に寝る事にした。
愛人が寝室に来たのは深夜を回っていた。
寝室に来るとリラは心地よい寝息を立てて眠っていた。
起こさないように、愛人は少し間をあけてリラの隣に寝た。
チラッと横目でリラの寝顔を見てみる愛人。
寝ているリラはまだ子供のような顔をしていて、まるで天使のようだ。