14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
夕飯が過ぎてお風呂の時間になると。
「僕、今日はお姉ちゃんと一緒に入りたい」
リラの手を引っ張り竜夜が言った。
「お姉ちゃん、いいでしょう? 」
「え…えっと…」
答えに困ってしまったリラ。
「だめ? 」
「ダメじゃないけど…。ほら、2人で入ると狭くなっちゃうでしょう? 」
「別にいいよ。お姉ちゃんの背中、洗ってあげるから」
どうしよう…。
困ってしまったリラ。
だが…。
「いいわよ、一緒に入りましょう」
と、返事をした。
愛人は困った顔をしていたリラを見て、何かあると感じた。
だが、嬉しそうにリラと一緒にお風呂に向かう竜夜を見ていているとホッとさせられた。
「…俺、竜夜と一緒に風呂に入ったのは確か年少までだったかな…」
そう呟いた愛人は、少し遠い目をしていた。
お風呂に行くと、竜夜はササッと脱いで先に入って行った。
リラは戸惑いながら服を脱いでいた。
キャミソールを脱いで、下着をとる時。
リラは洗面台の鏡を見た。
「…見せても…いいよね…」
そう言って、鏡に背を向けたリラ。
鏡に映ったリラの背中には…
綺麗な蓮の花の彫り物が刻んであった。
見ていると綺麗だが、見惚れてしまうとなんとなく悲し気な気持ちにもなる蓮の花…。
大きくもなく小さくもなく。
背中の中央部分に掘られている事から、特に露出の高い服を着ていなければ分からない部分である。
清楚な顔をしているリラの背中に、こんな彫り物があるとは…。
タオルを巻いて、リラはお風呂に入って行った。
「お姉ちゃん、ここに座って」
竜夜が椅子を用意してくれた。
素直に座ったリラ。
「僕が背中洗うね。タオル、とってもいい? 」
尋ねられると、リラはちょっと戸惑った目をした。
まだ小学生の子供に見せたら引かれてしまうかもしれない…。
でも…隠している事も嫌な気がする。
引かれて、ここで嫌われたほうがいいかもしれないから。
自分にそう言い聞かせてリラはそっとタオルをとった。
どんなリアクションがあるのか。
リラはちょっとドキドキした。
「わぁ…綺麗なお花…。これ、なんて言うお花なの? 」
優しい声で竜夜が言った。
怖がって引いてないの?
そう思ったリラは、ちょっと恐る恐る目をあけて竜夜を見た。