14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~

「あんたにここにいて欲しいって願う人は、俺だけじゃないってことか」

 これがあれば、私は地球にいられるというの?
 リラは胸がいっぱいになり何も言えなくなった。 

「俺から話したかった事を言うから、ちゃんと聞け」
 
 そっと、リラの左手をとって愛人は胸ポケットから指輪を取り出して、リラの左手の薬指にはめた…。

 綺麗に輝くダイヤモンド。
 リングはプラチナ。
 総額数億は下りそうな指輪だ。

「よかったピッタリで」

 指輪を見て、リラは驚いた目で愛人を見た。

「ベルリラ。改めて、プロポーズさせてほしい。…俺と、正式に結婚して下さい」
「結婚? 」
「契約じゃない…永遠の誓いを…」

 ギュッと手を握りしめ、愛人は優しく微笑んだ。

 信じられない顔をしているリラ。

 だが、握られた手からは愛人の温かさが伝わってきて。
 これが現実なんだと実感させられた…。

「私で…いいのですか? …地球人じゃないのに…」
「そんな事が問題になるのか? 今ここに、あんたがいる。それだけが事実だ。何も変わらないじゃないか。大切なのは、姿や形じゃない。どこの人間でもない。お互いのハートだけだ」

 何も言えない…。
 終わらせようとしていたのに…
 ずっといていいと言われるなんて…。

 胸がいっぱいで何も答えられないリラは、頷くだけで精いっぱいだった。

 そっとリラを抱きしめた愛人。

「もっと早く、この事を伝えればよかったな。契約結婚なんて、遠回りしないで。初めから、素直に結婚して下さいって言えばよかったって。ずっと後悔していたよ」

 愛人は腕の中で泣いてるリラを、そっと慰め優しく頭を撫でた…。

「ごめんな、こんな格好でプロポーズなんてして」
「…いいえ…嬉しいです…」
 
 涙がいっぱいの目で、リラは愛人を見上げた。

 目と目が合うと。
 愛人はそっとリラの顎をとり…優しく唇にキスをした…。

 今までのキスよりずっと暖かく優しいキス…。
 このキスが永遠の誓いのキスになった…。
< 94 / 98 >

この作品をシェア

pagetop