極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
第1章 キスは契約違反です
「新郎新婦のご入場です!」
盛大な拍手の中、花婿に腕を取られて進んでいく。
きらびやかな会場、たくさんの招待客。
隣にはイケメンの旦那様。
どこからどう見ても幸せな結婚式だ。
――しかし。
「澪音、結婚おめでとう。
あ、もうこれからは古渡の奥様なんだし、気軽に澪音なんて呼んじゃいけないのかな」
なんて、照れながら友人代表のスピーチをしている彼女は、私の友人ではない。
エキストラ、という奴だ。
ちなみに、あそこで感極まって涙ぐんでいる、父親もエキストラ。
というか、私側の出席者は全員、エキストラだ。
だって、そもそもにおいて、この結婚自体が花婿である彼の両親を騙すための大がかりなお芝居なんだから。
「それでは、ケーキ入刀です!」
彼と一緒に、ケーキへとナイフを入れる。
「……さすが女優。
誰も気づいてないな」
盛大な拍手の中、花婿に腕を取られて進んでいく。
きらびやかな会場、たくさんの招待客。
隣にはイケメンの旦那様。
どこからどう見ても幸せな結婚式だ。
――しかし。
「澪音、結婚おめでとう。
あ、もうこれからは古渡の奥様なんだし、気軽に澪音なんて呼んじゃいけないのかな」
なんて、照れながら友人代表のスピーチをしている彼女は、私の友人ではない。
エキストラ、という奴だ。
ちなみに、あそこで感極まって涙ぐんでいる、父親もエキストラ。
というか、私側の出席者は全員、エキストラだ。
だって、そもそもにおいて、この結婚自体が花婿である彼の両親を騙すための大がかりなお芝居なんだから。
「それでは、ケーキ入刀です!」
彼と一緒に、ケーキへとナイフを入れる。
「……さすが女優。
誰も気づいてないな」
< 1 / 178 >