極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
話題の主は裕一郎さんだ。

「アイツ、澪音も口説いていたし年下好きの変態なんじゃないか。
よかったな、澪音。
そんな変態の世話にならなくて」

「は、ははは……」

そこは否定するべきか悩むところなので、とりあえず笑っておく。
裕一郎さんが幸せならそれでいいし。

「でも、本当にいいんですか?
一秋さんも一緒にパリに行くだなんて」

私はもちろんパティシエ留学だが、一秋さんもインテリアデザインの勉強をしに行くのだという。

「副社長にあとを任せてきたから大丈夫だ。
それに、あちらにはKOWインテリアの支社はないが、古渡のヨーロッパ事業所はあるからな。
そこから仕事はできる。
あと」

グラスを傾け、彼がシャンパンを一口飲む。

「念願の、長距離用ジェットも買ったしな。
これでいつでもすぐに、日本へ帰れる」

「そう、ですね……」

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