極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
彼の胸に額をつけ、ううんと首を振った。
忙しい彼が私のために一年も時間を割いてくれる。
それが、嬉しくないわけがない。
「たとえ一年でも、私の夢を叶えてくださってありがとうございます。
一年以上の成果を、出してみせますから」
「それは頼もしいな」
ちゅっ、と軽く唇が重なり、彼の口が耳もとへ寄ってくる。
「……一年後。
戻ったら、子作りしような」
熱い顔で見上げた彼は、レンズの向こうから真っ直ぐに――私だけを見ていた。
【終】