極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「……当たり前ですよね。
貴方こそ、さっきから笑顔が嘘くさいですよ」
「……おっと、これは失礼」
向けられるカメラに完璧な笑顔を作りながら、こそこそとふたりで話す。
なぜ私が、スーパーゼネコン会社『古渡工務店』の御曹司とこんなことをしているのかって、話は半年ほど前にさかのぼる。
「早紀、結婚おめでとう。
もう、こんなイケメン、私に黙っていつ、見つけてきたの?」
私のスピーチで小さく笑いが起きる。
そろそろ秋になってきた十月のその日、私は結婚式に出席していた。
「私と早紀は同じ大学の、同じサークルに所属していました。
引っ込み思案だった私を、早紀は引っ張ってくれ……」
なんて私は、仲がよい友人面でスピーチを続けているが、花嫁と会ったのはつい一ヶ月前。
〝依頼者〟として打ち合わせのときだ。
「末永くお幸せに」
スピーチを終え、席に戻る。
貴方こそ、さっきから笑顔が嘘くさいですよ」
「……おっと、これは失礼」
向けられるカメラに完璧な笑顔を作りながら、こそこそとふたりで話す。
なぜ私が、スーパーゼネコン会社『古渡工務店』の御曹司とこんなことをしているのかって、話は半年ほど前にさかのぼる。
「早紀、結婚おめでとう。
もう、こんなイケメン、私に黙っていつ、見つけてきたの?」
私のスピーチで小さく笑いが起きる。
そろそろ秋になってきた十月のその日、私は結婚式に出席していた。
「私と早紀は同じ大学の、同じサークルに所属していました。
引っ込み思案だった私を、早紀は引っ張ってくれ……」
なんて私は、仲がよい友人面でスピーチを続けているが、花嫁と会ったのはつい一ヶ月前。
〝依頼者〟として打ち合わせのときだ。
「末永くお幸せに」
スピーチを終え、席に戻る。