Tantalizing Love
車に乗ると

「ねぇ、敬語やめにしない?」


「いや、出町さん年上ですし…」


「蓮って呼んで。俺たち付き合ってんだから敬語やめて?」


「は、じゃなくてうん」


彼は満足そうな顔をして

ハンドルを握っていない方の手で
私の手をずっと握っていてくれていた。


家に着くと


「また連絡するね。おやすみ」


「うん。おやすみ」


彼は私の後頭部に手を回してちゅっとキスをして去っていった。



今日起こったことが信じられない。
一気に力が抜けて
ベッドに倒れ込むと

通知を告げる音がなり、
スマホを見ると

{今日はありがと。ゆっくり休んでね。}


蓮からの連絡。


{こちらこそありがとう。おやすみ}


蓮からの連絡が嬉しくなってスマホを抱きしめた。
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