Dear boy,Dear girl～ワケあり男子と秘密の同居生活～

そしたら奥村くんは満面の笑みで笑うとわたしを抱きしめた。

「よかった…。こんなこと言って…ひかれたらどうしよっかって思ってたから…」

「ひくわけないよ。そんなツライ経験してるなんて知らなくて…それなのにわたしがお母さんのことで悩んでたのを助けてくれたの？」

「うん…華菜のことはなんでかな？よくわかるんだよ。」

「ねぇ。奥村くん…」

「あー。ストップ。」

抱きしめてた腕を離して、奥村くんがわたしの顔を見た。

「直登って呼べよ。」

「え？」

真っ赤になるわたし…

「な…いや…無理…はずかしい…」

「は？何が？中條さんのことは隆哉って呼んでんじゃん？」

ムッとした表情。