Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~


「ごめん。華菜。テーピングある?」

「え?あ、はい。」

練習中に隆哉が声をかけてきた。
救急箱をチェックしたわたしだけど、ないことに気づく。
あ…買っておいたやつ部室においたままだ。

「すみません。部室に新しいのあるのでとってきますね。」

あわてて取りに行こうとしたのだけど。

「あ、俺も一緒に行くよ。

「え?いいですよ。練習中断してしまうので。」

「いいって。行くから。」

そしてスタスタ体育館の出入り口へ歩き出す。

仕方ない…

部室は体育館の近くにあって、横はバレー部。その横はバド部になってる。
その中に入っていって、わたしは自分のロッカーからごそごそと新しいテーピングをとりだした。

「ごめんなさい。これです。」

隆哉に渡す。

「サンキュ。ってか、ここじゃ敬語よくない?」

隆哉が笑った。

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