Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~
家族だからだよね。

「そうなんだ。」

「そうよ。だから、もういくわよ。」

そしてくるりと踵を返すと、急いで下駄箱で上靴を履き替えるさくらさんをぼーっと見ていた。

頭の中に浮かんでくるのが、なぜかやっぱりさくらさんによりかかる直登の図だった。

いやいや…
きょうだいだから。

でも他人だよ…

打ち消したわたしに悪魔が反対側のほうからささやく。

きょうだいきょうだい…

わたしはぱしってほっぺを1つたたくと、体育館へ急いだ。

逆に考えよう。

しんどい直登を病院につれていって世話してくれる人がいるからわたしは部活をがんばるのみ!


そして部活に全力をそそいだ。



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