Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~


「奥村、熱って?風邪?」

部活帰り…。

駅を降りたら、めずらしく隆哉と会った。

いつもは直登と帰るから、みんなと時間をずらして帰るので、会うことはないのだけど、今日は直登がいなくて、みんなと一緒に学校を出たからだ。

「うん。そうみたい。」

「アイツそんな体調崩したのみたことないけど?めずらしいよな。」

「そうだね…」

「どうかした?」

隆哉がじってわたしを見た。

「何?」

思わず構える。

「いや、なんか悩んでるように見えたし。」

一瞬、じって見た隆哉だけど、すぐに視線をそらせた。

「いや、別に悩んでないよ。心配してるだけ。」

「あ、まぁそうだよな。そりゃ。カレシだし。」

「うん。」

隆哉が笑った。

「ま、今試合もないし、ゆっくり直せばいいよ。華菜も看病してやれよ。」

そしてもう一度笑うと隆哉は手をあげた。

「じゃ。お疲れ。また明日な。」

あっさりと隆哉は自分の家のほうに向かって帰っていった。

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