Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~
「じゃあ、置いておく。よばれっぱなしでごめんね。」

華菜が言うとさくらはフンッとソッポを向いた。

「おい。さくら。なんだよその言い方。」

「別に。」

そしていっそのことソッポを向くとさくらは言った。

「西口さんにわたしたち奥村家の生活を乱されたくないだけよ。」

華菜の表情は読めなかった。
けど…こう言うのがイヤなんだろうな…

「あのさ。この際だからちゃんと言っとく。」

俺はソッポを向いてるさくらの前のテーブルにドンって手をついた。
さくらは驚いてこっちを見た。

「俺は、華菜と付き合ってるし、華菜との将来も考えてる。だから、俺の家族にもそれはわかってほしい。さくらは俺の家族だと思ってるからさくらにもわかってほしい。」

さくらは唇をかんだ。

「そんな…裏切者の何がいいの?」

は?

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