囚われのお姫様
第1話
ウオオオオ────
あちこちから聞こえるサイレン。
辺りに燃え盛る炎。炎。炎。
最新技術を駆使し様々な衝撃にも耐えられるはずの校舎は見るも無惨な状態となっている。
息苦しい…。
酸素が足りない。
そして何より、あつい!!
ここはかつて食堂だった場所。
逃げることより食事を優先してしまったがゆえに、こうなってしまった。
どうせただのボヤ。どうせ誰かが”能力”を使って失敗したんだろうって鷹を括っていた。実際炎を操る”能力”を持つものは結構おり、よく防災装置を鳴らし怒られているのを見たことがある。
まさかここまで大事になるなんて……。
今日のスペシャルメニュー『オムライス定食 大盛り』に夢中になっていた自分を呪う。
ガラリ─
食堂には、逃げることより食べることを優先したアホな私─広尾 美波(ひろお みなみ)ただ1人。
まだ逃げてない人がいるなんてきっと誰も思ってないんだろうし、助けなんて来ないよね……。
数時間……いや、数分先の死へ覚悟を決めていたそんな矢先、食堂のドアが空いた。
え、助けが来たの?!
濃い煙と熱さの中なんとか目を凝らし、音の方を見た。
あちこちから聞こえるサイレン。
辺りに燃え盛る炎。炎。炎。
最新技術を駆使し様々な衝撃にも耐えられるはずの校舎は見るも無惨な状態となっている。
息苦しい…。
酸素が足りない。
そして何より、あつい!!
ここはかつて食堂だった場所。
逃げることより食事を優先してしまったがゆえに、こうなってしまった。
どうせただのボヤ。どうせ誰かが”能力”を使って失敗したんだろうって鷹を括っていた。実際炎を操る”能力”を持つものは結構おり、よく防災装置を鳴らし怒られているのを見たことがある。
まさかここまで大事になるなんて……。
今日のスペシャルメニュー『オムライス定食 大盛り』に夢中になっていた自分を呪う。
ガラリ─
食堂には、逃げることより食べることを優先したアホな私─広尾 美波(ひろお みなみ)ただ1人。
まだ逃げてない人がいるなんてきっと誰も思ってないんだろうし、助けなんて来ないよね……。
数時間……いや、数分先の死へ覚悟を決めていたそんな矢先、食堂のドアが空いた。
え、助けが来たの?!
濃い煙と熱さの中なんとか目を凝らし、音の方を見た。