囚われのお姫様
高等科にあがり、同じクラスとなったユキと私と大悟。

困るユキにしつこくナンパする大悟のスネに思いっきり蹴りを入れてやってから、なぜか興味の対象が私になったらしく、その後から帰り道に感じるようになった視線の後をおうといつもこいつがいるのだ。


「今日外で能力使ったっしょ?それに変な男にパンツ見られてたし!」


ほら、今朝だってきっとどっかにいたんだろう。

他の子たちにもの同じようにしてたらさすがにヤバいやつって噂になるだろうけど、そういった話は聞かないどころかユキ以外誰も信じてくれないのだ。


「今日はピンクのドット模様だったな!」

「殺す」

「えーみなっちゃん冷た!! ツンデレってやつ??」

「何をどう解釈したらそうなるの?! 脳外科紹介しようか?!」

「そこ! 私語は慎みなさい!」


あーもう! このストーカーのせいで先生に怒られた!! 最悪!!

だいたい大悟と私じゃ系統こそ同じだけど違う能力なんだから、ペアで訓練なんてできないし。


「つぎ、広尾!」


ストーカーをほっとき、私の番が来たのでいつも通り能力を使う体制に入る。
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