囚われのお姫様
「すっげ、本物の”舞姫”だ!はじめてみた……」


いつの間にか私の隣にくるというまた恐ろしいストーカー行為をしでかした大悟が、その女の子の方をみてそう言った。


「舞姫?」

「おう! 先月西校から転校してきたばっかの、この日比谷学園1の能力量の持ち主の水使いだぜ」

「学園1?!」

「水力操作(ウォーターコントロール)。能力量はまさかの9!あんなの正面から受け止めたらさすがの俺っちも死んじまうよお〜!」

「じゃあ正面から受け止めに行ってきなよ。ストーカーが1人殲滅されて世界平和に貢献して」

「ひどっ!!」


ぎゃあぎゃあ言い合う私と大悟を、その舞姫ともう1人……が見てたなんて私たちは気が付かなかった。
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