囚われのお姫様
「ここ、学園の敷地内ですけど。不法侵入ですよ。上の人を呼びますよ」
だから、早く出ていきなさい。
そんな感情を込めて、男を睨みながらそう吐き捨てる。
「俺、怪しいよね。でも……」
私のそんな警告に耳を傾ける様子もなく、むしろこちらに近づいてくる男。
男の前髪が邪魔で私の能力が発動できない。
私の能力は心理逸脱(メンタルディベイション)。
目の合った相手の、考えてることをその対象から逸らすことができるというもの。
能力量は7……ということになっているから一時的に記憶も消せる。
だからこいつの記憶を一時的に消して学園から追い出そうと思ったんだけど……まったく目が合わない。
いや……もしかして、意図的にそうしてる……?
そんなこと、できるわけない。
だって彼は一般人。能力者ではない。
能力者ならこの学園に在籍するはずだから。
ここの学園のセキュリティは世界トップレベル。
そう簡単に一般人に能力の詳細がもれるわけない。
「きみの方が、よっぽと”異質”だよ?」
試行錯誤してるうちにいつの間にか目の前まで来られ、耳元でそう呟かれた。
だから、早く出ていきなさい。
そんな感情を込めて、男を睨みながらそう吐き捨てる。
「俺、怪しいよね。でも……」
私のそんな警告に耳を傾ける様子もなく、むしろこちらに近づいてくる男。
男の前髪が邪魔で私の能力が発動できない。
私の能力は心理逸脱(メンタルディベイション)。
目の合った相手の、考えてることをその対象から逸らすことができるというもの。
能力量は7……ということになっているから一時的に記憶も消せる。
だからこいつの記憶を一時的に消して学園から追い出そうと思ったんだけど……まったく目が合わない。
いや……もしかして、意図的にそうしてる……?
そんなこと、できるわけない。
だって彼は一般人。能力者ではない。
能力者ならこの学園に在籍するはずだから。
ここの学園のセキュリティは世界トップレベル。
そう簡単に一般人に能力の詳細がもれるわけない。
「きみの方が、よっぽと”異質”だよ?」
試行錯誤してるうちにいつの間にか目の前まで来られ、耳元でそう呟かれた。