囚われのお姫様
会長さんは会長さんの能力で止めたトラックを見ながらそう言う。

事故処理とかかな、生徒会も大変だな。

でも……。


「ユキは、疲れてると思うので……」

「三ノ輪なら平気だ、それに今は彼女か必要だ」

「はい」


さっきまであんなに震えていたユキは、まるで何事もなかったかのように立ち上がり会長さんに返事した。

いつもの冷静沈着なユキだ。

さっきまで事故に合いそうだったユキじゃなくて他の人呼べばいいのに、なんてちょっと思っちゃったけど。


「美波、先に戻っていてちょうだい」

「う、うん。あんま遅くならないようにね」

「まるで保護者ね」


そう言いユキと会長さんと別れ、寮の方へ歩き始める。

なんで、あの事故処理にユキが必要なんだろう。











テレビでは、よくストーカーは危ないものだって報道される。

まあ確かに危ないし怖いけど、ちょっと前までいた私のストーカーはそんな感じではなかった。

いっつも後をこっそり着いてこられたりなぜか下着の色とか知られたりしてたけど、怖いとは思ったこと無かった。
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