星空の下
ヤンキー逹は目を見開いて、勢いよく立ち上がった。


「楓さん!」

私は名前を知らないのに、彼らは私を知っているらしい。

開けられるだけ開けたと思われる大量のピアスの男が、「こんちわっす」と言う。

この人達に見覚えはあった。中学の先輩だと思う。


ピアスの男の横で、顔を引きつらせた男が「どうしたんですか?」と問う。
前歯のない口元を見て、これは私のせいだったと思い出した。

年上なのに威張らないのは、何年も前の喧嘩が影響しているらしい。

今はそれを利用するのも手だろう。
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