星空の下
荒れた町、

危険な町、

不良の町、だそうだ。


住人は皆、ヤンキーだそうだ。

そんなバカな話があるわけがない。




「ねぇ〜君一人?俺等と遊ぼうぜ」

……嗚呼、こういう奴等がいるからイメージは拭えないんだと思った。


駅前でいかにもヤンキーな三人に絡まれた。

下品な笑い方で、私の体をじろじろと見ている。


「見かけない制服だな」
「よそ者だろ?」
「女一人でこの町に来るなんてバカだな」
「地味だけど可愛いじゃん?」
「たっぷり遊んでやろうぜ」

何かごちゃごちゃ言っているが、足元に転がる吸殻のほうが気になる。

町を汚さないで欲しい。


「おい、聞いてんのかよ?」

ヤンキーが不機嫌な声で、乱暴に肩を押した。

「………やめてくれませんか?」冷たい声で言う。


「“やめてくれませんか?”だって!やめるわけないっしょ!」
「生意気な女じゃねぇ?」

「……あなた達こそよそ者じゃない」

「あ゙?」
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