隣のホストくん
「ママ~、どうしたの?」

大きな声に驚いて娘が眠そうに目をこすりながら起きてしまった。

「お家間違えちゃったんだって」

とっさに出たウソ

娘を心配させるわけにはいかない。

「そそっかしいね」

クスッと笑った。

「さあ、顔を洗ってご飯食べよ」

いったんホストくんは放置。

娘がいなかったら殴ってでも起こすけど。

さすがに娘の前では出来ないから。

昨日は疲れていて玄関の鍵をかけ忘れたんだろう。

そう思い込むしかない。

それ以外には考えられない。

ベランダから来たとしてもこの泥酔状態で、2階とはいえベランダから渡ってこられるはずないもん。

まさか天井裏を。

ふとと天井を見上げた。
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