隣のホストくん
一瞬、眉間にシワをよせたけど。

起きる気配は全くない。

泥酔しきっているからだ。

どう起こそうか?

①バケツの水をかける
絨毯まで水浸しになるから却下

②火をつける
コイツの為に犯罪者にはなりたくない。

③蹴り倒す
暴行罪になりかねない。

そんなことばかり、足元のホストくんを見下しながら考えていた。

「せつこ~~~~!!!!」

突然の絶叫に驚いた。

何!?
せつこって誰!?

あまりの驚きに涙が出そうだったのに。

せつこをの事を考えていると、顔がゆがんでくる。

面白くて仕方なかった。

せつこって…おばあちゃん?

LINEにはいなかったからお客さんじゃないし。

隠し子?

ロリコン!?

誰だか分からないせつこを想像するだけで笑みがこぼれてしまう。
よし!!

この手で起こすか。

「せっちゃんがきたよ~!!」

耳元で大きく呼んでみた。

「…ん?」

まさか起きちゃった。

寝ぼけながらアルコールでパンパンにふくれ上がった目を何とか開けた。

本当にせつこ効果だ。

必至に笑いをこらえてるのに

「せつこってなに?コーンフレーク?」

まだ寝ぼけている。
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