隣のホストくん
「何なのですか!あなたは!!」
「だのぶがら……りょうしゃんしゅで…」

すき間の不審者を玄関の外へと押し出そうと、体を力いっぱいドアへと押し付けた。

「ぼ…えば…い」

押しつぶされて痛みが倍増している?

痛みに耐えながら必死に声を出そうとしている。

「ママ?」

大きな声を聞いて小学3年生の娘がスマホを片手に部屋から恐る恐るこちらをのぞき込んでいる。

「大丈夫だよ」

娘に向けた顔は優しい微笑みでも

心の中は大焦りだ。

早くこの変質者を何とかしなければ。

引っ越し草々、とんだ災難だ。

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