隣のホストくん
私は何かを勘違いしているのか?

確認しておかないと。

「ホストだよ。イヤミで聞いている?」

ムッと口をとがらせた。

「お客さんになるように育てたり、もっとお金を落としてもらうためにするのが育て。お店には来させないけど私生活で貢いでもらったりお金を貰うことを裏引きって言うんだけど」

まさかホストで知らない人いるの?

「ああ…聞いたことあるけど。オレより詳しいな」

少し驚いた顔をしているけど。

驚いているのはこっちだよ。

顔は平常を装っているけど。

まさかとは思うけど

「女の子枠なら誰でも営業でしょ?言ったトークの内容は全部営業って分かってる?」
「女の子枠って、20代でかわいい子でしかない。雪菜はオバサン枠だからないない」

笑いながら言っているけど。

「オバサン枠?」

思わず眉間に深いシワを刻みながらホストくんをにらんだ。

別に女の子枠じゃないから怒ったわけじゃない。
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