ワンルーム・ビターキス


「あ、いたいた!!相楽さん!!」


「へ?」





お昼休み。


いつも通り中庭にいた私の元へ走ってきたのは女の先生。



隣のクラスの先生が私になんの用…




「今、ご親戚の方?から連絡があって。急用だから急いでかけ直すようにって…」




先生が渡してきたピンクの付箋には数字の羅列。


電話番号…だよね。




「親戚…?ありがとうございます、連絡してみます」





そう言うと先生は去っていって。


残されたのは電話番号がかかれた付箋。



親戚なんていないのに、一体誰が…




「ごめん円香、ちょっと電話するね」


「あいよー」





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