ワンルーム・ビターキス
「っ、ごめん円香!私早退する!」



「はぁ!?」





驚く親友を気にしてる余裕もなく、広げていたお弁当をテキトーに片付ける。




「ちょっと緋和、本気!?帰るの!?」


「うん、私帰らなきゃ。翠が熱出して、ぶっ倒れて、女の人が電話で仕事で…」


「ちょっ、落ち着いて!?いい?緋和。人間熱くらいじゃ死なないから。帰るのはいいけどコンビニかどっかで色々買ってから帰りな」




円香はポンっと私の背中を押した。



…さすが、私の親友だ。




「先生にはテキトーに言っとくから。大人になってから引く風邪は辛いらしいし、しっかり看病してあげな」



「うん、ありがとう!」







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