ワンルーム・ビターキス
だってここは学校。


私が通ってる、ごく平凡な公立高校。




教師だったの…?


あの人相で?あの目付きで?




というか、私も大学生の設定だったのに。


制服を着て、高校の中庭でお弁当。




あぁ、もうどうにも言い逃れできないな…




「え、緋和とクスノキ先生って知り合いだったの!?」




なんて、私たちの顔を交互日て興奮する円香。



気まずい…

ただ、それに尽きる。




「ま、円香!じ、実は…」


「この間俺がナンパした」




正直に話そうとした瞬間、被せるように声が響いた。


ぽんっと頭に乗っかるのはきっとクスノキさんの大きな手。




「うわ〜!噂には聞いてたけど、クスノキ先生って本当にクズなんですね!JKに手出すんですかぁ〜!?」




私がぽかんとしていると、円香は何も驚かずむしろ食いついていた。


もしかして、また助けてくれた…?




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