ワンルーム・ビターキス
「ベッドは明日の夕方届くから、早く帰ってきとけよ。組み立てまで頼んである」


「はい」


「……その堅苦しい態度どうにかなんないの?」


「……は?」




話が急に脱線するから、私は驚いてパッと顔を上げた。




堅苦しい…私が?


そう言われても、出会って2日だし、年上だし、先生だし…




「バカ真面目」


「生徒が真面目なのはいいことじゃ?」


「うっせ」





先生のくせに、やっぱりちょっと子供っぽい。


本人には言わないけど、なぜか同級生のように察しやすい。




「敬語は使わなくていい。あとその楠木さんって呼び方もやめろ。家の中限定で」


「えぇ…」




不満そうに超えを出した私に、楠木さんは他人みたいだからと難癖をつけた。




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