年下の君を好きになっちゃダメだから……【完】
「なぁ、美月(みつき)、最近、デートに行かなくない?」

朝食の卵焼きを頬張りながら、琉偉(るい)くんが尋ねる。

あっ、まずい……

私は、焦って言い訳を考える。

「最近、彼の仕事が忙しくて、毎週、休日出勤なのよ。でも、大丈夫。ちゃんと毎日、連絡は取り合ってるし」

それを聞いた琉偉くんは、

「ふーん」

とつまらなそうに答える。

琉偉くん……?

その表情に、何か引っかかりを覚えたものの、あえてつっこむこともできなくて、私はただ、彼の様子を見ながら、味噌汁を口にすることしかできない。

自分の思いをひたすら隠して……

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